家族葬をおこなえるようになるまで

家族葬は、今でこそ葬儀の三割を占めるまでになり、自由に選択できる状態になっていますが、こうした状況になるまでには、かなり長い時間がかかりました。

葬儀は原始時代から、死者に身近な人々がおこなってきたことで、おこなうのはごく自然なことですが、大がかりな行事にする必要は、本来はないものと考えられます。死者と近しい人々が、弔いの時間を過ごすものであり、原始時代は共同体の中でおこなわれてきました。現在の共同体が家族だとすると、家族葬にするのはごく自然のことでしょう。

家族葬にしたいという人々がかくも多いということは、心情的には数十年前もそうだったと予測されます。家族葬が現実的な選択肢になったのは、十年くらい前からでしょう。それまでは、したくてもできない状況がありました。インターネットが登場する前は、家族葬という言葉すらありませんでしたし、インターネットが普及する前は、葬儀のほとんどを占めていた一般葬に横並びしなくてはならないという意識も働き、なかなか選択しづらい面がありました。現在は、一般葬が葬儀全体の四割ほどとなっています。

過半数を割ったものに横並びする必要はありません。人々はようやく、希望する通りの葬儀を自由に選択できるようになりました。しかし選択しても、おこなうには強い意志が必要です。葬儀業者の中には、家族だけでおこないたいとする喪主を一般葬に誘導する場合があります。喪主にはそうした場合、すぐに面談を打ち切る姿勢が必要となります。

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